文化庁の移転先が京都府警本部本館に!候補地だった場所も紹介

【追記】2017.7 文化庁の移転先が京都府警本部本館に決定しました。

↓以下、過去執筆時点の文章です。

文化庁が平成31年以降に京都市へと全面移転します。 移転候補先は当初は4ヶ所でしたが文部科学大臣の視察を機に11ヶ所、さらに14ヶ所に増えた後、最終的に4ヶ所に絞られていました。 過去に名前に挙がった場所をリスト化してみました。

ちなみに文化庁移転協議会幹事会による選考の観点は以下の通り

@ 我が国の文化行政を担当する政府機関として、文化施設、学術機関、寺社、公園など、文教関 係の施設が近隣に集積し、京都、ひいては我が国を代表する文化的な環境の中にあること
A 東京にある政府機関や全国の関係者との会議や面会が円滑に行えるよう、交通の便が良いこと
B 我が国の政府機関として適切なオフィスであり、国の庁舎として適正な規模であること
C 今後の働き方改革にも合致する未来志向のオフィスとして、ICT 環境が十分に整備できること
D 非常災害時にも対応するため、国の機関として必要な耐震性や機能を有していること

京都府警察本部本館

アーチ型の玄関、窓などをもつ風格ある建物です。京都府庁舎の隣という立地の良さもウリです。 しかし、完成が1927年と古いので入居には耐震補強や大規模リニューアルが必要。建て替えも選択肢に入っています。 なお、警察本部はすぐ隣に建設中の新庁舎への移転が決まっています。

■所在地:京都市上京区下立売通釜座東入藪ノ内町85-3・85-4合地
■近隣の主な文化財・名所など:京都府庁舎旧本館 京都御所

京都国立博物館本館もしくは旧管理棟などの建て替え

国宝28点、重要文化財183点をはじめ多数の文化財を有する京都国立博物館。 赤レンガを用いた本館(明治古都館)は1895年、片山東熊の設計によって完成しました。 移転候補先が11ヶ所に増えた後にさらに追加された候補地ですが、文化庁の移転先には最も相応しい場所かもしれません。 本館とは別に敷地内の旧管理棟などを建て替えて移転する計画もあります。

■所在地:京都市東山区茶屋町527
■近隣の主な文化財・名所など:三十三間堂 智積院

元・安寧小学校

明治維新後の1869年に京都町衆が創設した第21番組小学校を源流とする由緒ある小学校です。 少子化の影響で1996年に大内小学校と統合しました(→梅小路小学校)。 昭和30年代に建てられた校舎や体育館など閉校当時の建物がそのまま残っています。 文化庁移転が決まれば建て替え後の一部が割り当てられてる予定。京都駅に近いです。

■所在地:京都市下京区東堀川通木津屋橋下る御方紺屋町1
■近隣の主な文化財・名所など:西本願寺 東寺 梅小路公園

旧京都地方合同庁舎

大政奉還の場となった二条城のそば、御池通に面して立っています。候補地で唯一、国が所有しています。 以前は京都行政評価事務所や自衛隊京都地方協力本部などの機関が入っていましたが既に退去。 ビルは閉鎖されています(写真は現役稼働中の2013年の撮影)。 京都市役所と京都府庁とはほぼ等距離。車で5分ほどです。移転には改修もしくは建て替えが必要です。

■所在地:京都市中京区押西洞院町
■近隣の主な文化財・名所など:二条城 京都国際マンガミュージアム

※なお、本移転の候補地からは外れましたが「地域文化創生本部」の入居先は京都市上下水道局 旧・東山営業所に決まりました。

京都市上下水道局 旧・東山営業所

現在、国宝の建造物の7割が関西にありますが、清水寺や知恩院を擁する東山一帯は国宝、重要文化財の密集度が特に高いエリアになっています。 旧・東山営業所はそのど真ん中にあり“現場”を感じるには最上の立地といえます。営業所は2016年3月に閉鎖。

■所在地:京都市東山区東大路松原上る3丁目毘沙門町43-3
■近隣の主な文化財・名所など:清水寺 知恩院 京都国立博物館


そして以下が過去に候補に挙がった場所です。

京都市上下水道局 旧・丸太町営業所など

1867年、この建物近くの二条城で大政奉還が行われました。 今回検討されている政府関係機関の地方移転は東京一極集中是正が目的の一つにあります。 文化庁が京都にくることは(規模は小さいですが)平成のプチ大政奉還といえるかもしれません。

■所在地:京都市上京区丸太町智恵光院下主税1120
■近隣の主な文化財・名所など:二条城

旧・堀川警察署

京都市中心部を縦断する堀川通に面しています。 警察署の再編によって平成24年3月に廃止。庁舎は閉鎖されました。 耐震性が低く、また耐震改修も困難とされています。

■所在地:京都市下京区堀川通松原下ル柿本町568、569
■近隣の主な文化財・名所など:西本願寺

京都府中小企業会館

京都信用保証協会のほか、京都府商工団体連合会、京都府菓子工業組合など各種業界団体が拠点としているビルです。 2018年、四条烏丸に完成する京都経済センター(仮称)への機能移転が計画されています。

■所在地:京都市右京区西院東中水町17番地(西大路五条下ル東側)
■近隣の主な文化財・名所など:

元・陶化小学校

当初、候補地選びは「京都駅そば」が重要視されていました。 京都は駅北側からが主要市街地と認識されています。 元・陶化小学校は今回の移転候補先11ヶ所の中で唯一駅の南側に位置しています。

■所在地:京都市南区東九条中御霊町55
■近隣の主な文化財・名所など:東福寺

崇仁地域

一帯の敷地3万8000m2は京都市立芸術大学(西京区)の移転予定地。現在は旧崇仁小学校や団地などが立ち並んでいます。 JR京都駅と東山エリアへのアクセスが良い立地ですが整備にしばらく時間がかかりそうなのが難点でしょうか。

■所在地:京都市下京区川端町〜下之町
■近隣の主な文化財・名所など:三十三間堂

元・植柳小学校

当初、京都側が移転候補地として示したのは4ヶ所。 東本願寺と西本願寺の間に立地する元・植柳小学校もその一つでしたが、馳浩文部科学相による視察の際、色んな不備が重なって「がっかり感」を表明されてしまいました。 それがきっかけとなりその後、移転候補地に7ヶ所が追加されることになります。小学校は2009年に閉校。下京渉成小学校に統合されました。

■所在地:京都市下京区西洞院通花屋町下る西洞院町466
■近隣の主な文化財・名所など:西本願寺 東本願寺

旧・京都府婦人相談所など

京都府庁舎の北側、京都御所の西側に立地しています。 2010年、家庭支援総合センターに機能移転し、その役割を終えました。 文化庁の移転人員は200名強が想定されています。さすがにこの建物・敷地だけでは賄いきれないので分散入居用としての候補かと。

■所在地:京都市上京区西洞院通中立売下る菊屋町251
■近隣の主な文化財・名所など:京都府庁舎旧本館 京都御所

京都府計量検定所

旧・京都府婦人相談所の東側すぐの立地で京都御所により近いです。施設は現役稼働中。 ちなみに京都御所内には紫宸殿や清涼殿、大宮御所、仙洞御所、京都迎賓館などの建物があり、また宮内庁が京都事務所を置いています。

■所在地:京都市上京区室町通中立売上る薬屋町431
■近隣の主な文化財・名所など:京都府庁舎旧本館 京都御所


以上です! 既存建物を活用するのであればやはり京都国立博物館本館もしくは京都府警察本部本館を推したいですね。 一方で施設が老朽化しているのも事実。 今回の文化庁移転は中央省庁の地方移転へのいわば試金石なので職員さんには快適環境で勤務いただいて良い評価をもらいたいところ。 また、文部省所管の3団体(国立文化財機構・国立美術館・日本芸術文化振興会)の誘致を目指すとのことなので新築もありかもしれません。 何れにせよ本決定が楽しみです。