大阪でオフィスビルからホテルへの転換が増加中

空前のインバウンド景気に沸く大阪の街。爆発的なペースで新規ホテルの建設が進みますが、最近はオフィスビルをホテルにコンバージョンする事例が増えてきました。 私が把握する10施設+αを紹介します。

ファーストキャビン御堂筋難波

オフィス→ホテルの流れが本格化するのはインバウンド需要が急拡大した2016年以降ですが2009年に先駆的な事例があります。

高島屋やマルイ近くに開業したファーストキャビン御堂筋難波です。難波御堂筋ビルディングの空きオフィスを宿泊フロアに改装。それまで無かった“高級カプセルホテル”が注目を集め、結果大成功を収めました。

ファーストキャビン(←実はプランテック総合計画事務所が経営母体)はその後、京都、東京へと進出。2022年までに全国100施設の開業を目指すまでに成長しました。

■開業年:2009年 ■客室数:111 ■所在地:大阪市中央区難波4-2-1

からくさホテル大阪心斎橋T

一部だけでなくオフィスを丸ごとビジネスホテルに転換した(私が知る)大阪第1号が2016年開業のからくさホテル大阪心斎橋T。 以前はグリーンフーズ本社ビルとして活用されていました。

1993年竣工なので構造的にはまだまだ大丈夫。内装をそっくり取り替えれば新築並のホテルの出来上がりです。

土地を仕入れ、既存建物を解体し、設計して着工して竣工…という通常のホテル建設に比べ、大幅な工期、費用の圧縮を図れるのがコンバージョンの利点。 このホテルには縁あって3月に宿泊しましたが「普通」の綺麗なホテルでした。

参考までにオフィスビル時代(2009年撮影)。外観上の大きな変化は階ごとに開口部が設けられたこと。緊急時の避難口でしょうか。

■開業年:2016年 ■客室数:69 ■所在地:大阪市中央区博労町1-6-9

モクシー大阪本町

コンバージョンホテルは簡易なホテルが多いのかなと考えそうなものですが、旧マルコ本社ビルを転用するモクシー大阪本町(2017年11月開業) はマリオット・インターナショナルの日本初上陸ブランドとして華々しくデビューします。デザイン性重視の空間で1泊料金は1万円前後になるそう。

■開業年:2017年11月 ■客室数:155 ■所在地:大阪市中央区瓦町2-2-9

IDEC旧本社ビル

同じく外資系ホテル(2018年夏開業予定)になるのは制御機器などを製造するIDECの旧本社ビル。 近隣に新本社が稼働して以降はあまり使われていませんでした。

比較的新しいですが新大阪の中心から外れた立地なので、賃貸オフィスに転用したとしてもテナント集めには苦戦しただろうと思われます。 そんな事情を抱えるオフィスビルのオーナーに“ホテル転換”という新たな選択肢が加わったのは喜ばしいことでしょう。

■開業年:2018年夏 ■客室数:185 ■所在地:大阪市淀川区西宮原1-7-31

ホテル・アンドルームス大阪本町

三井住友銀行が1棟借りしていた友泉靱本町ビル。 工事が始まってからわずか半年ほどでホテル開業に至ったような気がします。 1階は外部に開いたピロティに改装され、気軽に立ち寄れそうなおしゃれレストランになっています。

■開業年:2017年4月 ■客室数:103 ■所在地:大阪市西区靭本町1-7-7

ホテル・ラ・レゾン 大阪

空室に喘いでいた大阪南港のプラザビルの一部がホテルになりました。 182室の客室すべてが42u以上の広さで最大は80u。大阪湾や天保山大観覧車、大阪市中心部などが見渡せます。

■開業年:2016年 ■客室数:182 ■所在地:大阪市住之江区南港北1-13-65

Rホテルズイン大阪北梅田

中津エリアに立つ北梅田ダイヤビルを全館ホテルに改装。 コンバージョン例はテナント退去の手間が省ける1棟借りor本社ビルが多い印象ですがこのビルはマルチテナント型のオフィスビルでした。 なお、トラスに組まれた部分は改装前は無かったです。

■開業年:2017年6月 ■客室数:120 ■所在地:大阪市北区中津1-18-14

この他に南港のさきしまコスモタワーと長堀橋の旧富士火災本社ビルの一部フロア、 そして日本橋3丁目交差点の旧タカラベルモントテクニカルセンターでもコンバージョン計画が進みます。 大阪におけるオフィス→ホテルの流れはしばらく止まりそうにありません。

※なお、ブログのほうの記事で大阪化学繊維会館のホテル転用への期待を書きましたがフツーにマンションへと建て替えられるようです。



【おまけ】

オフィス案件ではないですが、驚きのコンバージョンだったのがこれ。元はなんと家電量販店。コジマがホテルになりました。