1932年に加能合同銀行本店として竣工した村野藤吾設計のモダニズム建築。 茶褐色の手焼きタイル外壁と3連の尖塔アーチが特徴で、ゴシック様式と表現派的意匠を融合した初期作品として建築史的価値が高い。 近江町市場再開発に伴い、2009年に曳家で約20m移設され、免震改修を施して保存再生された。
改修後は北國銀行支店として再開業し、1階にカフェ、3階にギャラリー「金沢アートグミ」を併設。 戦時中に供出されたブロンズ製グリルも復元され、創建時の姿を再現した。
加能合同銀行
1926年、米谷銀行から改称された石川県の地場銀行。藩政期から北前船問屋を営んだ米谷家が創業し、金沢市に本店を構えた。
1943年、加州銀行・能和銀行と合併し北國銀行が誕生