三の丸庁舎(旧・茨城県庁本庁舎)は1930年(昭和5年)に竣工した鉄筋コンクリート造3階建の庁舎で、設計は置塩章。 近世ゴシック様式を基調とし、化粧煉瓦張りの外壁、大理石階段、市松模様の床、花崗岩を用いた裏玄関など重厚な意匠を備える。
1954年に4階が増築されたが、耐震性の問題から2012年に撤去され、塔屋を含め建築当初の姿に復元された。 現在は茨城県三の丸庁舎として利用され、パスポートセンターや観光協会などが入居。 県内最大級の洋風建築として、ロケ地や市民の憩いの場としても活用されている。
置塩章
1881年、静岡県に生まれた建築家で、東京帝国大学卒。
陸軍省・兵庫県庁を経て独立し、ネオ・ゴシック様式を好んだ公共建築を多数設計。
代表作に茨城県庁舎、宮崎県庁舎、神戸移住センターなどがある。藍綬褒章受章。