1915年に竣工した鉄筋コンクリート造の建物は、当時の秋田商会が社屋兼住宅として建設したもので、国内最初期の事務所建築とされる。 JR下関駅からバス7分「唐戸」下車、徒歩1分の立地。1階は洋風の事務空間、2、3階は書院造の和室住宅で構成され、屋上には庭園と離れ座敷が設けられている。
内部には可動式の和風シャンデリア、華やかなタイル装飾の浴室・トイレ、小型エレベーター(ダムウェーター)など、当時の最新設備が導入されていた。 設計は西澤忠三郎、施工は大阪の駒井組が担当。現在は1階が観光情報センターとして利用されており、2、3階の和室も見学可能。屋上は非公開。 建物は下関市指定有形文化財に登録されており、関門海峡の歴史的建造物群の一つとして保存・活用されている。 周辺には旧英国領事館、唐戸市場、海響館などの観光施設が集積しており、地域の歴史と文化を体感できる拠点となっている。
同じく1915年竣工の建物として孫文記念館(兵庫県神戸市)、広島県産業奨励館(現・原爆ドーム)などがある。