国の出先機関が入る高層合同庁舎。万国橋通りと本町通りが交わる馬車道の交差点に面しており、視認性が高い。 農林水産省、厚生労働省、国土交通省などの関連団体が入居、第三管区海上保安本部も置かれている。完成当時は全国で最も大きな合同庁舎だった。
低層の赤レンガの建物は旧・横浜生糸検査所(のちに横浜農林水産総合庁舎)。 1926年の竣工で横浜市認定歴史的建造物に認定されている。 高層棟から独立して立っており外観は忠実に復元された。
第三管区海上保安本部
全国に11ある海上保安庁の管区本部の一つで、東京湾や伊豆諸島など広範な海域を管轄する。
世界最大級の巡視船「あきつしま」(全長150m、総トン数約6,500トン)など大型船を含む約20隻以上の船艇と複数の航空機を保有し、海難救助、密輸対策、環境保全などに従事している。
横浜と生糸
横浜は1859年の開港以降、生糸輸出の一大拠点として発展。群馬・長野・福島などの養蚕地から集荷された生糸は、横浜港から欧米へ輸出され、明治期には輸出品の約半数を占めた。横浜の生糸価格はリヨン相場の約42?43%で、外国商人にとって高収益商品だった。生糸検査所で品質管理が行われ、原三渓や中居屋重兵衛ら商人が活躍。生糸貿易は日本の近代化を支える外貨源となり、横浜の経済・文化の礎を築いた。"