厳選12作品!~好きな映画ベスト~
※順不同殺人の追憶
2003/韓国/ポン・ジュノ監督〈映画紹介〉
『 1986年、ソウル近郊の農村で女性の猟奇的殺人事件が起こる。血気盛んな地元の刑事とソウルから派遣されてきたエリート刑事。ふたりは対立しながらも捜査にあたるが…。 』
〈感想〉
所詮は韓流…みたいな不純な侮りは開始数秒でぶっ飛んだ。
私が今まで見た全映像作品の中で最も衝撃を受けた弩級の傑作。
役者凄し!脚本凄し!カメラワーク凄し!
画面から滲み出てくる土の匂い、雨の匂い。怒涛の終盤、そして印象的すぎるあのラストシーン…。
おそるべしポン・ジュノ。その才気に鳥肌が立ちました。
映画にはまるキッカケとなった記念碑的作品。映画観ってこんなにも力のあるものなのかっ!
リンダ リンダ リンダ
2005/日本/山下敦弘監督〈映画紹介〉
『 高校の文化祭にむけバンドを組んでいた女子高生たちだが直前になってボーカルが抜けてしまう。残ったメンバーは韓国から来た留学生を誘って練習を再開する… 』
〈感想〉
一番好きな日本映画は?と聞かれたら迷いなくこの作品を挙げる。
すべてが絶妙なバランスの上に成り立っている奇跡のような逸品。ペ・ドゥナよ、あなたは最高だ!!
余談だが山下敦弘監督は「ほえる犬は噛まない」でのペ・ドゥナの演技に惚れ込んで
同作品監督のポン・ジュノに出演依頼の仲介を頼んだのだという。私の最も好きな三人が繋がっていることが嬉しい
28日後...
2002/イギリス/ダニー・ボイル監督〈映画紹介〉
『 病院で昏睡状態になっていたジム。28日後、目覚めた彼の目に飛び込んできたのは誰もいなくなった街の光景だった… 』
〈感想〉
トレインスポッティングのダニー・ボイル監督の作品。
業界に新風を巻き起こした"走るゾンビ"がめちゃ怖いが"ゾンビ映画"だと期待して鑑賞すると肩透かしをくう。
彼の描きたかった恐怖は別にありゾンビはそれを炙り出すためのスパイスに過ぎない。
お城での夕食シーンの絶望感がよかった。飛行機雲には救いを感じたなぁ。映像超スタイリッシュ!
「28日後...」の続編である「28週後...」はよりパニックムービーの要素が濃くなっている
ガタカ
1997/アメリカ/アンドリュー・ニコル監督〈映画紹介〉
『 遺伝子操作によってエリートの産み分けが可能になった近未来。 抜群の成績をおさめる宇宙飛行士候補生ビンセントにはある重大な秘密があった…』
〈感想〉
美しく硬質な映像。しかし、その薄皮一枚下にいつ爆発するともしれない熱いマグマが
たぎっているような、そんな緊張感に息が詰まる作品。
主演の二人の演技、そして物悲しい音楽も素晴らしい。
なぜ知名度があまり高くないのか不思議に思うほどの秀作。
「ショーシャンクの空に」と同程度の評価があっても良いと思う
バッファロー'66
1998/アメリカ/ヴィンセント・ギャロ監督〈映画紹介〉
『 刑務所から出所したばかりの男が拉致同然に車に連れ込んだ女に言う 「今からワイフのふりをして俺の両親に会え。うまくやれば俺がお前の一生の親友になってやる!」 なぜか頷く女…』
〈感想〉
…みたいな何が面白いのか説明不可だけど、ずっと半笑いのような状態で見入ってしまう異色の傑作。 年月がたって細かな内容は忘れようとも「何となく楽しかった」と記憶の片隅に残っていそうな強烈なカリスマ性を持っている。 一人で監督・脚本・音楽・主演を担当したヴィンセント・ギャロは名前からして只者ではない。
マラソン
2005/韓国/チョン・ユンチョル監督〈映画紹介〉
『 自閉症をもつマラソンが得意な青年チョウォン。つきっきりで世話をやいてきた母親は 彼にフルマラソンを走らせるため専門のコーチを雇うことを決心する… 』
〈感想〉
"感動作"とか銘打ったのは基本苦手なんですがこれは非常に良かった。
感動というより激しく胸をうつ、という感じ(…同じか)。
母親の願いは「息子より1日だけ長く生きること」
…泣ける。決して泣かせようとはしていないけど泣けるのです
トゥモロー・ワールド
2006/イギリス・アメリカ/アルフォンソ・キュアロン監督〈映画紹介〉
『 近未来。人類に子どもが生まれなくなって既に18年の歳月がすぎていた。世界が荒廃していくなか政府役人のセオはある黒人女性の不法入国を手伝う… 』
〈感想〉
世界観がしっかりしていてセットも細部まで作り込まれているので近未来設定なのにやたらとリアルで生々しい。
予想だにしない長回しシーンにも度肝をぬかれた。
ストーリーとパッケージ、タイトルからして勝手にハリウッド的大作映画かと思い込んでいたのでイイ意味で裏切られた。
名作に分類されても良いレベル
スピード・レーサー
2008/アメリカ/ウォシャウスキー兄弟 監督〈映画紹介〉
『 スピード全開。エンジンをかけて、シートベルトを締めて―いざ、家族愛と革新的な視覚効果溢れるアドベンチャー・ワールドへ! 「マッハGoGoGo」の実写版』
〈感想〉
めくるめく極彩色の映像世界。おもわず拍手喝采しそうになるシーンが何度もありました(山での決闘シーンとか)。 ゴールデンラズベリー賞にノミネートされるなど酷評される事の多い作品ですが アドレナリン分泌量が過去最高を記録してしまったので遠慮しつつも選出。 遠慮しつつも遠慮なしに言わせてもらうと大好き! ゲームでいえば「F-ZERO」にハマった人にはオススメで「グランツーリスモ」好きには合わないかも。
ゆれる
2006/日本/西川美和監督〈映画紹介〉
『 故郷を離れ、東京でカメラマンとして成功した弟と、ガソリンスタンドを継いで実家を守っている兄。 表向きは仲の良い兄弟だったが、ある事件をきっかけに二人の関係が大きく揺れ始める… 』
〈感想〉
巧みな心理描写が秀逸。
それを見事に演じた香川照之とオダジョーが素晴らしい。
そして何より称賛すべきは西川美和監督の力量。
心の機微を見事に脚本化しただけでなく、それを視覚的に魅せる術も知っている。
これからの日本映画を背負っていって欲しい
ノーカントリー
2007/アメリカ/監督:コーエン兄弟〈映画紹介〉
『 偶然ギャングたちの死体と麻薬絡みの大金を発見したモス。その金を奪ったモスは逃走するが、ギャングに雇われた殺し屋のシガーは邪魔者を次々と殺しながら執拗に彼の行方を追う。 』
〈感想〉
殺すことと生きることが同義。善悪の基準なんて存在しない。いわば絶対的な殺人者であるシガーの存在感が圧倒的。
この映画が優れているのは、その異常性を過去のエピソードや言葉によって語るのではないこと。ただただ異常なのだ。
説明が最小限だからこそに増幅される不気味さ。観客もモスと一緒に絶望的な逃走劇を繰り広げている気分になる
アメリ
2001/フランス/ジャン=ピエール・ジュネ監督〈映画紹介〉
『 22歳のアメリ(オドレイ・トトゥ)は、ある日“他人を幸福にする喜び”に目覚めて密かな悪戯にひたっていくが、やがてひとりの青年に恋したことで、メルヘンの世界から現実へ踏み出す必要へと迫られていく…。 』
〈感想〉
言わずと知れたオシャレ映画の代表格。
物語も良いのだけれどそれは二の次で何よりもフランスの空気を満喫するためにある作品。
それまで理解できなかった「フランス語の美しさは世界一!」って話にもようやく頷けるようになりました。
アメリが盲目のおじいさんを駅まで案内するシーンが好き
母なる証明
2009/韓国/ポン・ジュノ監督〈映画紹介〉
『 軽度の知的障害をもつ息子トジュンが殺人事件の容疑者として逮捕された。無実を信じる母親は独自に真犯人探しを始める… 』
〈感想〉
「あなたに母親はいるの?」
あぁ、なんという深いセリフなのだろうか。
これだけ期待度MAXで見ると少しは失望してしまいそうなものだが天才ポン・ジュノの作品はその期待のさらに上をゆく。
普遍の愛?狂気の愛?愛は理屈や、時には善悪をも超越する。
★★★★★ ~まごうことなき傑作たち~
トンマッコルへようこそ
2005/韓国/パク・クァンヒョン監督『 朝鮮戦争のさなか、敵味方の兵士たちが不思議な村トンマッコルに迷い込んだ…。 』
戦争と平和の極端なまでの対比的描写が非常に効果的。笑いあり涙ありのエンターテイメント作品に 仕上がっている一方、メッセージも強く主張しすぎないがゆえに強く伝わってくる。映画として非常に出来の良い作品
ブラッド・ダイヤモンド
2006/アメリカ/エドワード・ズウィック監督『 アフリカで違法に取引されているダイヤモンドをめぐる物語… 』
人間の命のまぁ軽いこと。これが現実におこっていた(おこっている?)というのが恐ろしい…。 いつの間にかディカプリオがイイ役者さんになってました
CUBE
1997/カナダ/ヴィンチェンゾ・ナタリ監督『 目が覚めると、立方体の箱の中に閉じ込められていた… 』
SAWが好きな人には是非おすすめしたい作品。グロ注意!まぁ私もグロは全然ダメなんですが、それを凌駕する面白さがあります
JUNO/ジュノ
2007/アメリカ・カナダ/ジェイソン・ライトマン監督『 望まぬ妊娠をしてしまった16歳のパンクな高校生ジュノ。自分には到底育てられないと早々に里子に出すことを決心するのだが…。 』
わずか7館での公開から口コミで評判が広まり最終的にはアカデミー賞脚本賞を受賞してしまった作品。 ジュノの言動がとにかく痛快。破天荒って裏返せば純粋だということ。そこがイイ!
歩いても 歩いても
2008/日本/是枝裕和監督『 悩みを抱える良多は再婚相手の妻とその連れ子と一緒に久しぶりに実家に帰る… 』
是枝裕和監督のつくる映画の空気感が大好きだ。でもこの作品でそれを知ったがために「誰も知らない」を観るのが怖くなってしまった
REC/レック
2007/スペイン/ジャウマ・バラゲロ パコ・プラサ監督『 バルセロナ郊外。TV局が消防隊への密着取材をしている最中、アパートで老婆の悲鳴を聞いたという通報が入ってきた… 』
カメラによる主観映像「P.O.V.」の作品をはじめて見た。逃げ場のない狭いアパート内の半端ない臨場感。心拍数があがるあがる
JSA
2000/韓国/パク・チャヌク監督『 北緯38度線板門店でおこった謎の銃撃戦。しかし、原因となった北と南それぞれの当事者の言い分は全く異なるものだった… 』
やたらと印象的なシーンが多い映画。
名優ソン・ガンホ演じる北朝鮮将校が「〇〇万歳!」と叫ぶシーンは
My映画史に燦然と輝き続けることでしょう。
ディア・ドクター
2009/日本/西川美和監督『 村で唯一の医師である伊野。村人から大きな信頼を得ていた彼だがある日突然に失踪してしまう… 』
主演に鶴瓶を選ぶというキャスティングの妙とその勘の良さ。
ほかに誰がこの役を、と考えたけどちょっと思い当たらない。
柔和な笑顔を見せつつも鈍い光を宿しているあの目。
素晴らしい。
かもめ食堂
2006/日本/荻上直子監督『 フィンランドのヘルシンキで食堂を経営するサチエ。ある日二人の日本人があらわれ店を手伝い始める… 』
ゆったりと流れる時間が心地よい。一度目より二度目の方が楽しめた映画。
荻上直子監督のこれからに期待したのだが次作が100%の失望を与えてくれた。
この作品が合う方には日テレの連続ドラマ「すいか」を強くオススメします
ミスティック・リバー
2003/アメリカ/クリント・イーストウッド監督『 遊び仲間だった三人だが、そのうちの一人が誘拐され心に大きな傷を負って帰ってくる。25年後、彼らは再会する… 』
イーストウッド監督の作品では今のところコレが一番好きです。正義が何かということが曖昧になるあの秀逸すぎるラストシーンが忘れられません。 いや~映画ってほんっとにいいもんですね~
私の頭の中の消しゴム
2004/韓国/イ・ジェハン監督『 身分の違いを乗り越えて結婚したスジンとチョルス。しかし幸せ絶頂の日々はそう長くは続かなかった… 』
ニューシネマパラダイス以来の涙腺大崩壊。物語としてはベタベタなんだけど こんなに仲睦まじい二人を不幸が襲うと想像しただけでもうダメでした、病気発症前だったにも関わらず…。 通常版よりもプレミアムエディション版が断然おすすめです
戦場のピアニスト
2002/フランス・ドイツ・ポーランド・イギリス/ロマン・ポランスキー監督『 大戦中のワルシャワ。ナチスの迫害から逃れるユダヤ人ピアニストの物語… 』
戦時の極限状況下で音楽を切望する姿に心打たれる。 間違いなくアカデミー賞主演男優賞ものだろうと思ってたらやっぱり受賞していた。 鑑賞中にそう確信してしまうほどにエイドリアン・ブロディの演技は鬼気迫るものがある
ヘアスプレー
2007/アメリカ/アダム・シャンクマン監督『 1962年のアメリカ。ポッチャリ系のトレイシーはある日、大好きな人気ダンス番組に出演の機会をえる… 』
最高すぎる音楽とダンスに体が動いてしまうこと必至! 今まで見たミュージカル系映画では一番だった。欲をいえば最後まであのテンションで突っ走って欲しかった
時をかける少女
2006/日本/細田守監督『 活発だけど将来がイマイチ定まらない高校生真琴はある日偶然に時間を跳躍できるようになる… 』
この映画を見終わった人限定でこの映像(Youtube)を是非!
「まことーー。前見て走れ!」 (/Д`) ドワァァァァ
「うん。すぐ行く。走っていく」 (/Д`) ブワァァァァ
お互いもう会えないことはわかっている。でもその約束が彼女を未来へと走らせる。
イングロリアス・バスターズ
2009/アメリカ・ドイツ/クエンティン・タランティーノ監督『 第二次世界大戦。ドイツに送り込まれたヒトラー暗殺部隊の活躍を描く… 』
抜群に面白い!主演のブラピが唯一残念な演技だが他の俳優陣がみな素晴らしく素敵だった! 静かな緊迫感に極上のエンターテインメントを味わった(但し微グロシーンはありますが)
シークレット・サンシャイン
2007/韓国/イ・チャンドン監督『 シネは死別した夫の生まれ故郷である密陽市に息子と共に引っ越す。順調にいくかと思われた新たな生活は息子が誘拐されたことにより大きく狂い始める 』
息子を誘拐された母親演じるチョン・ドヨンがとにかく圧巻!控え目な演技から男を誘惑する演技まで幅が広すぎ。 彼女はこの役でカンヌ国際映画祭の女優賞を受賞した。見るべし
★★★★+
スラムドッグ・ミリオネア
2008/アメリカ/ダニー・ボイル監督
インドのスラム街を子どもが逃げ回る序盤シーンの躍動感。それを味わうだけでもこの作品を観る価値がある。映像に比して話がちょっと綺麗すぎるかな
ほえる犬は噛まない
2001/韓国/ポン・ジュノ監督
ポン・ジュノ監督の「殺人の追憶」で映画にハマり、彼のデビュー作である今作でペ・ドゥナを知り、彼女出演の邦画「リンダリンダリンダ」 鑑賞へと繋がった。ゴールデンリレー
私の中のあなた
2009/アメリカ/ニックカサヴェテス監督
病気の姉のドナーになるためにこの世に生を受けた妹と家族をめぐる物語。ケイトに男友達が出来るシーンでのキャメロン・ディアスの抑えた喜びの演技がとても良かった。涙なしでは見られないティッシュ必須の感動作
★★★★
続き:辛口注意の★★★以下の映画リスト(106作品)
こんな私におすすめの作品があれば是非是非教えて下さい。
黒澤明監督や小津安二郎監督すら全くの未見で白黒作品で唯一鑑賞したことがあるのは「砂の女」(←大傑作だと思う)くらい なのでそろそろ邦画全盛の頃の作品に触れてみたいとも思っています。
また、おすすめの映画ブログ等も紹介頂ければありがたいです。 *『リンダリンダリンダ』と『殺人の追憶』が高評価だったら嬉しい。『かもめ食堂』を褒めつつ『めがね』を酷評してたらピッタリです。 メールフォーム
とりあえず早く見たい作品:
『リアリズムの宿』 山下敦弘監督の作品は全部見たい
『オカンの嫁入り』 宮﨑あおいが全編関西弁ですと?!見ねば
『ソラニン』 宮﨑あおいが芽衣子ちゃん役ですと?!見ねば