東京オリンピックが開催される2020年の春、奈良市大宮の地に県内で初めての外資系ホテルが誕生する。 ホテルブランドは「JWマリオット」。マリオット・インターナショナルが展開する最高級ブランドの一つで日本ではJWマリオットホテル奈良が初進出となる。
星のやにマリオット…奈良に高級ホテルが続々進出!監獄ホテルも誕生?
建設が予定されているのは奈良市役所と向かいあう県営プール・奈良警察署の跡地。 平城京跡から近く、大宮通りと三条通りという2つの幹線道路に接しており、最寄りの近鉄新大宮駅から徒歩10分の場所にある。
完成予想図と同アングルの現地写真。文化財の発掘調査はほぼ終了(2016年10月撮影)
ホテルは天平時代の寺社仏閣建築の特徴をモチーフにした外観デザインを採用。客室数は150室でレストランや宴会場も設ける。 ホテル部分の事業者は森トラストを代表に、MAプラットフォーム(森トラストの社長個人の投資会社)、山下設計を構成員とする企業グループ。 全体面積31200m2のうち大宮通り側の4000m2をホテル開発に充てる。
プロジェクト名称は「大宮通り新ホテル・交流拠点事業(旧称:県営プール跡地活用プロジェクト)」で 他にコンベンション施設、劇場、物販・飲食店舗、温浴施設、NHKの新放送局(現放送局)などが同時に整備される。
JWマリオットホテル
世界各国の主要都市やリゾート地などに展開するラグジュアリーブランド。
1984年、アメリカ・ワシントンD.C.のペンシルベニア通りに1号店を出店した。アジアでは1989年のJWマリオットホテル香港が初。
2016年時点で世界25か国75ホテルがあるが、2020年までに35か国115ホテルへの拡大を予定している。
なお「JW」は同グループ創業者であるJ・ウィラード・マリオット(John Willard Marriott)に由来する。
2015年、森トラストが優先事業者に決まった際に発表された完成予想図(ホテルブランド未発表)。延べ床面積18000m2、客室数151室、敷地面積4400m2だったので当初計画の方が若干規模が大きかった。デザインも少し異なっている
奈良は多くの観光客が訪れる一方、ホテル・旅館が少なく客室数は全国最下位。 2013年の宿泊者数は265万人と全国ワースト2で大型ホテルの誘致が待望されていた。 県営プール跡地も2008年の閉鎖当初から外資系ホテル誘致を目指したがリーマンショックの影響などで頓挫していた。
なお森トラストの過去の誘致実績として以下のような外資系ブランドがある
■コンラッド東京(ヒルトン・ホテルズ&リゾート)
■シャングリ・ラ ホテル東京(シャングリ・ラ ホテルズ&リゾーツ)
■東京マリオットホテル(マリオット・インターナショナル)
■ウェスティンホテル仙台(スターウッド・ホテル&リゾート)
森トラストは2017年3月、奈良公園の一角で計画されている「吉城園周辺地区保存管理・活用事業」においても優先交渉権者に選定された。 「最高級インターナショナルホテルブランド」を誘致すると発表している。 詳細