奈良公園の一角への超高級ホテル進出が決まった。 場所は興福寺や東大寺に近接する3万m2超の広大なエリア。 敷地内には奈良県知事公舎や庭園(吉城園)、旧世尊院などがありそれら既存施設を活用しつつ一部に日本旅館風の棟を新築する。 ホテルブランドは明らかになっていないが外資系になる可能性が高い。2020年春の開業を予定している。
奈良県庁屋上から見た対象エリア。奥に奈良のシンボルである若草山が見える。
新ホテルは景観に配慮して設計するのでこの景色は大きくは変化しない
2017年3月、奈良県は「吉城園周辺地区保存管理・活用事業」の公募型プロポーザルで森トラスト(本社:東京都)を事業者に選定。 同社は事業コンセプトを「畏敬の夜・神秘の朝、奈良らしさを世界へ」と発表した。
発表資料にある完成イメージ図では国際奈良学セミナーハウスや旧・奈良県青少年会館を解体して新築棟を建設するように見て取れる。 大正建築で「御認証の間」がある奈良県知事公舎はレストランに改装する。 それらの建築デザインを担うのは隈研吾。同氏は木を用いた建築を得意としており新国立競技場場を手がけることでも知られる。 今回のホテル客室の内装では奈良県特産の吉野杉を用いる。
森トラストは新大宮エリアの県のホテル計画でも事業者に選定され、奈良県初の外資系ホテルとなるJWマリオットホテル奈良を誘致。 2020年の開業を予定している。なお、同じく奈良公園の浮御堂そばの高畑町でも超高級ホテルの進出が決まっている。