写真1 昭和初期の大阪を代表する名建築。「白亜の一大高層楼」「白磁の殿堂」「東洋一の瓦斯ビル」などと讃えられた
| 竣工年 | 1933年(南館)・1966年(北館) |
| 階数/高さ | 地上8階・地下3階 |
| 延べ床面積 | 45,722.27㎡ |
| 建築主 | 大阪瓦斯 |
| 設計 | 安井武雄建築事務所(安井武雄)・安井建築設計事務所(佐野正一) |
| 施工 | 大林組 |
| 所在地 | 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1−2 周辺建物リスト |
御堂筋と平野町通が交わる角地に立つ大阪ガスの本社ビル。 御堂筋開通の4年前となる1933年に「大阪瓦斯ビルヂング」(設計:安井武雄)として完成した。
ガスがもたらす新しい暮らしを啓蒙する“ショールームビル”としての役割を担い、開館時はガス器具陳列場、約600人収容の講演場、美容室、喫茶室、料理講習室などを一般に開放。 8階のガスビル食堂は1933年から続く名物食堂となっている。
1966年には意匠を合わせた北館(設計:佐野正一)を増築。 南館は2003年に国登録有形文化財となり、同年にDOCOMOMO Japanの選定建築に加えられた。 北館は2015年度JIA25年賞を受賞し、2024年には北館も国登録有形文化財となっている。
現在は大阪ガスのほか、大阪ガスネットワーク、Daigasエナジー、大阪ガスマーケティングなどが本社を置く。 西側への超高層複合ビル建設とガスビル保存改修が計画されているが、建設資材高騰を受けて2025年に着工延期が発表されている。
安井武雄
1884年~1955年。 千葉県佐倉市生まれの建築家で、東京帝国大学卒業後、南満州鉄道や片岡建築事務所を経て1924年に安井武雄建築事務所を設立した。 大阪倶楽部、高麗橋野村ビル、大阪ガスビルなどを手がけ、特定の歴史様式に縛られない「自由様式」を追求。 昭和初期の大阪を代表する建築家の一人となった。
佐野正一
1921年~2014年。 大阪市生まれの建築家で、東京帝国大学卒業後、鉄道省を経て安井建築設計事務所に入社。 安井武雄の女婿で、1961年に同事務所社長へ就任した。 大阪ガスビル北館、大阪ターミナルビル、サントリーホールなどを手がけ、1959年には寿屋山崎工場の設計で日本建築学会賞を受賞した。