T&Dホールディングス傘下の大同生命保険の大阪本社ビル。 土佐堀通と四つ橋筋が交わる肥後橋交差点に面して立っている。 著名建築家のヴォーリズが設計した旧本社ビル(1922年竣工)を建て替えて誕生した。
装飾的な部分は旧ビルの様式を引き継いでいるがこのビルを特徴付けている下層部の扇型の広がりは新ビルになってからのもの。 ヴォーリズの流れをくむ一粒社ヴォーリズ建築事務所と日建設計が設計した。大阪都市建築景観賞受賞作品。
大同生命の設立に関わったのは大阪有数の豪商、加島屋(広岡家)で初代社長には広岡久右衛門正秋が就任した。 大正14年に定められた現本社地はかつては加島屋本家があった場所。昭和47年に吹田市江坂町に移転したが、本社ビルの完成にあわせて平成5年、再びここ土佐堀の地に戻ってきている。
2015年度後期のNHK朝ドラ「あさが来た」で同社に関わりの深い広岡朝子がヒロインのモデルとして登場する。 同氏は大同生命のほか加島銀行、日本女子大学校の設立に尽力した女傑として知られる。
大同生命保険 太陽生命保険、T&Dフィナンシャル生命保険などと保険業界5位のT&Dホールディングスを形成。 中核となる大同生命保険は中小企業に特化した保険ビジネスを展開している。保険料等収入7128億円(2014.3:単体) 東京本社(汐留芝離宮ビル)