皇居のお堀端、千代田区大手町1丁目1番1号に所在していた超高層ビル。 三和銀行の東京拠点として、1973年に竣工した。 高さ99.7m、延べ床面積9万㎡超はともに当時の銀行ビルでは日本一の規模で、東京進出を進めていた三和銀行の知名度を高める広告塔の役割を担った。 大阪に地盤があった三和銀行は当時、第一勧銀、富士、住友、三菱に次ぐ業界第5位の地位だった。
南で日比谷通り、北で内堀通りに接しており、ビル1階には通り抜け可能な通路とビル内広場が設けられていた。 格調高い黒い外観は、カナダ産の黒花崗岩によるもの。
東海銀行と合併後はUFJ銀行東京本部ビルに改称し、その後はさらに、三菱東京UFJ銀行大手町ビルに。 三菱東京UFJ銀行新丸の内支店などが置かれ、グループの拠点ビルのひとつとして活用されていた。 三菱東京UFJ銀行本店ビル
2009年頃に閉鎖・解体。 跡地には三菱地所による大型複合オフィスビル「大手町パークビルディング」が完成している。
三和銀行
1933年、大阪の三行合併で誕生した都市銀行で、「ピープルズ・バンク」を掲げ個人・中小企業向け金融に注力。
カードローンなど新商品開発にも先駆的で、非財閥系ながら三和グループ(三水会)の中核として企業間取引を支えた。
2002年に東海銀行と合併しUFJ銀行となり、現在の三菱UFJ銀行の一翼を担う。